2024/02/29
栃木県那須塩原市
職員自ら「ムリ・ムダ・ムラ」を無くしていく環境を目指して
那須塩原市は、栃木県の北部に位置し、東京都から150km圏、宇都宮市からは約50kmの距離にあり、広大な那須野が原の北西一帯を占めています。多彩な産業がバランスよく立地しており、農業では、「生乳生産全国2位のまち」としての地位を築いています。
本市では、新型コロナウイルス感染症拡大等の社会情勢や国の流れを踏まえ、先進的な技術を活用したデジタル化をあらゆる分野において推進し、市民本位で行政サービスのあり方を見直し、那須塩原市のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進していくため、令和4年に「那須塩原市DX推進戦略」を策定しました。
本戦略では、市民、行政、地域社会の3つの視点で基本方針を定め、目指すべき姿の実現に向けた取組を推進しています。
【参考】那須塩原市DX推進戦略 3つの基本方針
デジタル推進課について教えてください。
デジタル推進課には10人の職員が所属しており、デジタル政策担当とシステム管理担当で構成されています。デジタル政策担当は、行政デジタル化の総合的な企画・調整、マイナンバー制度の運用・総合調整、地域情報化の推進等に取り組んでおり、システム管理担当は情報ネットワークの整備・維持管理、電算システムの導入・維持管理、セキュリティポリシー等を進めています。
デジタル推進課様が考える貴市の課題について教えてください。
少子高齢化や人口減少が急速に進行する中、持続可能な市政運営を行うためには、効果的・効率的な行財政運営による安定的な行政サービスの提供や新たな行政課題への対応が必要であり、市の業務の抜本的な見直しが大きな課題となっています。
人的資源や財源が限定される中で、多様化・複雑化する市民ニーズに的確に対応するため、BPRの手法を導入し、業務プロセスの見直しなど業務の効率化・最適化に向け、組織全体で取り組む必要があると考えています。
*BPR(Business Process Re-engineering):職務のフローやシステムなどを抜本的にデザインしなおすこと 既存の業務プロセスの課題等を明確にして、その解決を図ること
人的資源や財源が限定される中で、多様化・複雑化する市民ニーズに的確に対応するため、BPRの手法を導入し、業務プロセスの見直しなど業務の効率化・最適化に向け、組織全体で取り組む必要があると考えています。
*BPR(Business Process Re-engineering):職務のフローやシステムなどを抜本的にデザインしなおすこと 既存の業務プロセスの課題等を明確にして、その解決を図ること
課題解決のために弊社をご選定いただいた決め手はどのような点か教えてください。
ガバメイツでは最初に現状把握した上で、他自治体の豊富なデータや事例を基に、局所的なツール導入による改善提案ではなく、全体最適の視点で業務の入口から出口までの見直しが出来ると思いました。
また、自分たちでも継続的にBPRの検討が出来るツール(GovamtesPit)があり、職員に対する実践的な研修が出来る点で依頼させていただきました。
また、自分たちでも継続的にBPRの検討が出来るツール(GovamtesPit)があり、職員に対する実践的な研修が出来る点で依頼させていただきました。
貴市のBPRの取組状況を教えてください。
令和4年度に業務量調査を実施し、全庁的な業務の可視化を行いました。令和4・5年度は調査データを基に、特に作業改善効果が高いと思われる業務に対してガバメイツと一緒に各年度8業務ずつのBPRを行い、改善策案の検討、改善施策実行計画の策定を行っています。また、同時に全所属を対象とした市の業務における課題抽出ヒアリングも実施しました。こうした取組を行う中で、市民の皆様への情報発信方法の複雑化や、窓口等における対応品質のバラつきをはじめとした庁内の共通課題が見えてきました。今後はこれらの課題解決に向けて、庁内全体の最適化に向けた取組を進めていきたいと考えています。
加えて、ワークショップ形式の職員研修を実施し、BPRの手法を学び、BPRに対する職員の意識醸成を行ってきました。会に参加した職員からは「今後BPRに取り組んでいきたい」「業務の効率化は、全職員がすぐに対応すべきこと」等の感想が挙がっています。
まずは、伴走支援いただきBPRに取り組むことで、今後の自走に向けた基礎を積み上げているという状況ですが、職員が研修後、継続的にBPR手法を活用し取り組んでいる部署もあり、少しずつではありますが効果が出ていると実感しています。
加えて、ワークショップ形式の職員研修を実施し、BPRの手法を学び、BPRに対する職員の意識醸成を行ってきました。会に参加した職員からは「今後BPRに取り組んでいきたい」「業務の効率化は、全職員がすぐに対応すべきこと」等の感想が挙がっています。
まずは、伴走支援いただきBPRに取り組むことで、今後の自走に向けた基礎を積み上げているという状況ですが、職員が研修後、継続的にBPR手法を活用し取り組んでいる部署もあり、少しずつではありますが効果が出ていると実感しています。
今後取組んでいきたいことを教えてください。
現時点(2024年2月時点)で、GovmatesPitに業務手順書を150ほど登録しています。
最終的には職員がどこに異動しても、GovmatesPitに業務フローが登録してあることにより、ECRSの手法を用いて「ムリ・ムダ・ムラ」を職員自らどんどん無くしていけるような環境を目指して、引き続き業務手順書の整備を実施していきます。
また、可視化・改善施策検討をした業務については、施策適用後の見込効果を参考にしながら、施策導入に対し継続的なPDCA管理を行いつつ、業務改善事例の庁内での共有・部署間の連携強化を図りたいと考えています。
*ECRS:Eliminate(排除)、Combine(結合・分離)、Rearrange(入替え・代替)、Simplify(簡素化)という業務プロセス統合・省略の考え方
最終的には職員がどこに異動しても、GovmatesPitに業務フローが登録してあることにより、ECRSの手法を用いて「ムリ・ムダ・ムラ」を職員自らどんどん無くしていけるような環境を目指して、引き続き業務手順書の整備を実施していきます。
また、可視化・改善施策検討をした業務については、施策適用後の見込効果を参考にしながら、施策導入に対し継続的なPDCA管理を行いつつ、業務改善事例の庁内での共有・部署間の連携強化を図りたいと考えています。
*ECRS:Eliminate(排除)、Combine(結合・分離)、Rearrange(入替え・代替)、Simplify(簡素化)という業務プロセス統合・省略の考え方